先日、中小企業診断士の方が茨城県の農業を考察している報告書を見つけました。
紹介しながら読み解いていきたいと思います。
それと併せて、取り上げられている茨城県の事例をもとに、日本の農業の課題とその解決策(案)を考えてみましょうか。
かなりのボリュームですので、何回かに分けて取り上げていきますね。
茨城県の農業ってどんな感じ?
前提条件として、茨城県の農業について少しまとめます。(出典:いばらき農業アカデミー)
- 農業産出額…4,400億円(令和2年-全国3位)
- 生産分類…米:約17%、園芸:約51%、畜産:約29%
- 主な特産…鶏卵、かんしょ、メロン、ピーマン、れんこん、ほしいも、など
- 東京都中央卸売市場(青果物)での取扱高:18年連続日本一
大消費地である首都圏への出荷を中心にすることにより、他県に負けない産出額や取扱高となっていることがわかります。
とはいうものの、以下で紹介する平成28年頃のデータを用いた報告書では、農業産出額が全国2位でした。
現在では鹿児島県に追い抜かれているようです。
その点も含めて課題を捉えていきましょうか。
記事の紹介
前置きが少し長くなりましたが、中小企業診断士による茨城県の農業における調査を見ていきましょうか。
少し古い報告書ですが、日本の農業は少々停滞しているので、参考になると思います。
前述のように順位が入れ替わっているなどの違いはあろうかと思いますので、こちらで追加で調査しながら考察していきます。
https://www.j-smeca.jp/attach/kenkyu/honbu/h28/jisedainougyou_semenokeiei.pdf
まずは課題をまとめます。
①高齢化と担い手不足
②小規模農家の多さ
③中山間地域の衰退
この辺りは、どの地域でも当たり前でしょう。
これらが解決できていれば、日本の農業は安泰です。
一方で、どの地域でもこういった状況なのであれば、解決策のモデル県ができれば、他県へ展開できることになります。
そんな中で、茨城県は農業政策として以下の改革を打ち出していました。
「人と産地が輝く、信頼のいばらきブランド」を農業改革の旗印として、以下の具体的な方向性を示して取組を強化していく。
・強みを創り、高める革新的な産地づくり
・産地を支える経営感覚に優れた経営体の育成等
平成28年〜32年の5ヵ年計画ですので、今現在では変わっていますね。
否定はしませんが、自治体が世間に掲げるものは大きい言葉で、フワッとしていることが常です。
要するに、スローガンです。
私たちステークホルダーは、そのフワフワからやるべきことや具体的な行動指針を提示していく必要がありますね。
では、この報告書では、中小企業診断士の方々はどのような農業支援を行っていくと述べているでしょうか。
それは「攻めの農業経営」。
農業の現状把握から、担い手確保や販売力強化の面で支援するようです。
なるほど。確かに、農業経営が安定するには、有望な次世代と成長を見通せる収益改善ですね。
農業を世間の指標で考えてみると・・・
一般に、人が集まる事業というのは「安定と成長」が兼ね備えられていると思います。
例えば、毎年の収支が安定している企業に入社できれば、毎月の収入はほぼ保証されています。
また、成長著しいベンチャー企業はスピードと判断力を重視していますので、個人のスキルが相当伸びると言われています。
これらは業種問わずです。
では、農業はどうでしょうか?考えてみてください。
Q1.安定していますか?
→A1.やり方次第。
Q2.成長領域ですか?
→A2.やり方次第。
一人芝居のようになってしまいましたが、何を言いたいかというと「やり方次第」で収入は安定しますし、事業も個人も成長できるんです。
しかしながら、担い手不足で経営が安定しないと言われている。
それは、経営・ビジネスのやり方を知らないからだと思っています。
その点を改善していこうとしているのが、前述の報告書の冒頭部分だと感じ取りました。
シリーズ化!どうする日本?どうする農家?
以上のように、中小企業診断士が農業のことを本気で考えた報告書を読み解いていきます。
加えて、私自身でも農業の課題解決策を検討していきます。
私のご挨拶記事(t-mori/greeting)にも記載していますが、私は中小企業診断士を目指しています。
本シリーズは、諸先輩方の胸を借りるつもりで、どんどん意見を発信していきます
乞うご期待!
コメント